透明と無色は別物(シャニマス 樋口円香に関する諸考察と感想文)

(当記事は延々と樋口円香の話をします。ノクチルのp共通コミュ、sRコミュ、樋口の一枚目pSSR全コミュとTrue、信頼度ボイスあたりは平気でネタバレして延々やります。よろしくね)

 

 

!Caution!

この記事は2020年6月に書かれた記事です。よって当時存在したコミュについてしか触れていません。

【ギンコ・ビローバ】や【ピトス・エルピス】については以下の記事をご覧ください!


 

 

 アイドルマスターシャイニーカラーズ、遊んでますか?僕は遊んでいます。歌姫周回はアイドルロードでも出来るけど、グレ6は限定がいないと話にならないからグレフェスよりPカップの方がユーザーに優しいイベントだな~とか思う程度に遊んでいます。

 とはいえ去年の晩夏に始めた直後にスマホぶっ壊してしまい事実上引退、プレイ期間は10日間くらい。復帰のきっかけは、みなさんご存知あのアイドルTwitterで見かけたことでした。

 

 (融和はしてるけどデレてはないのでヨシ!)

 

 即堕ちしたのは樋口じゃなくて俺の方だったようだね。まあさておきそれ以来樋口担当としておシャニ真面目にやってます。どんくらい真面目かって言うと、

 

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10日間ずっと歌姫周回するのは思ってたよりしんどかった。

 というわけで、ここまで惚れ込んだキャラクターは久しぶりなのでお気持ち表明でもしようと思います。近いうちに来るユニットイベで公式と矛盾してもし~らね。

 

 

 

作中編

 樋口と作中人物の関係性について思ったことをつらつらと書いていきます。この記事は論評や紹介記事の皮をかぶった感想文なので、解釈が一致しなくても怒らないでね。

 

1.1 プロデューサーvs樋口円香(共通編)

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ごめんて

  樋口円香は明確な敵意を持ってプロデューサーの前に現れる。出会い一つ取っても、他の283プロダクションのアイドルのファーストインプレッションと比較すれば、明らかに異質な存在だ。

 では彼女は攻撃的な人間なのかというと、そういうわけではなさそうだ。そもそも彼女の敵意は「幼馴染の浅倉透が急にアイドルやるとか言い出した、騙されているのではないか」という心配に起因する。

 実装直後の我々はまだ知らないが、後に浅倉透がやや抜けたところのある人物であることが分かるにつれ、「そら樋口もこんな態度になりますわ」という評価に落ち着いてきたところはある。

 

 共通コミュを通じて描かれる彼女の性質は、「アイドルという世界に対する厭世」「悲観的な現実主義」「自分を推し量られることに対する恐怖」辺り。これはかなりリアル感があるというか、実在性が高いというか、まあ平たく言えば共感しやすい。

 しかし勝手に共感したところで、自分と樋口の間には明確な違いがある。「樋口円香にはアイドルの才能がある」ことが、作中で明示されているという点だ。

 これは開始時コミュのプロデューサーの勧誘文句もそうだし、1コミュでの宣材写真に対する高評価もそう。オーラに満ちた「顔の良い」浅倉の隣を10年以上守り続けた女のポテンシャルは伊達ではない。

 樋口は十分な才能を持ち、努力も厭わないにも関わらず、評価の連続であり、有象無象のアイドルたちが夢を散らせていくW.I.N.G.ロードに弱音を漏らす。

 1コミュで見かけた「こんな私でもこなせるアイドル」が、自分に敗れるのを目の当たりにする3コミュはそのピーク。高まり続ける周囲の期待と、ゴールの見えない自己鍛錬。彼女は弱者故に弱者なのではなく、聡いが故に弱者の空気を感じ取ってしまうのだ。一見性格がバラバラなノクチルを樋口が居場所に選ぶのは、息苦しい空気とは無縁の四人だからかもしれない。

 

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”心臓”を握る

 樋口の不信感に端を発するバトルは、4コミュにて一応の休戦となる。W.I.N.G.最終選考期間に、とうとう吐露された彼女の苦しみ。これに対して、シャニPが謝る選択肢があるのが個人的に好きなポイント。

 任意のキャラクターの成長において、隠された内面の発覚と克服はかなりポジティブな文脈で描かれることが多い。樋口のように、なかなか本質を掴ませてくれないキャラクターであれば尚更のこと。

 しかし、我らがシャニPは「言いたくないことを言わせてしまった」と詫びる。樋口の感情を、無かったことにしない。それはすごく重要なことだと思ったし、彼女がプロデューサーを信用するために必要なプロセスだと思う。っぱ信じるべきはシャニのライターなんだよなあ……

 

 W.I.N.G.出場後のコミュは敗退も勝利も実に味わい深い。優勝コミュの達成感は非常に大きいが、ここでは敗退コミュの方に目を向けたい。

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 彼女は、勝利し続ける限り期待の呪縛から逃れられない。しかし敗北など望んでもいない。残ったのは、恐怖に抗い挑戦し続けたという感覚。解放された、そんな声色がとても印象に残る名コミュだと思う。

 結果より過程が大事。現実世界では綺麗言もいいところだが、優勝しても敗北しても一定の成長を自分の中に見出すことが出来た樋口円香のW.I.N.G.に関してはそう評価するべきだろう。

 

  全編を通じて、樋口のシャニPに対する態度はかなり軟化する。そもそも序盤の「ツン」が好意の裏返しではなく猜疑心によるものなのだから、ミスター・オールドタイプは仕事のパートナーとして信頼を勝ち取ったと言うべきか。

 そんなこんなで、樋口を「ツンデレ」と括るのは何となく違和感がある一方で、これが「令和の時代のツンデレ」なのだ、と言われたらそうなのかもなあ、とも思う。そんな感じ。

 

 ところで樋口はファンサが良い。ファンが求めているものを感じ取る能力に長けているし、求められている役割を演じることも一切苦ではなさそうだ。そういう意味でも樋口円香はアイドルに向いている。

 とはいえ、そういう部分を揺さぶってくるのがアイドルマスターシャイニーカラーズなんですけどね。感謝祭やG.R.A.D.のシナリオ、怖え~~~~

 

 

1.2 プロデューサーvs樋口円香(pSSR編)

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  共通コミュが樋口円香本人の掘り下げであるとすれば、一枚目のpSSR【カラカラカラ】樋口円香のコミュはプロデューサー側の挑戦の系譜だ。

  不快にさせたかと焦り、本心に近付けないことを苦悩し、踏み込みすぎて拒絶される。シャニPのトライアンドエラーが、時にシリアスに、時にラブコメチックに描かれているのがこのカードのコミュだ。

 

 そう。シャニPは樋口円香とのコミュニケーションに失敗している。

 

 あの「楽しく話せたな」モンスターが、深夜に自失してマグカップを割り、車内でアイドルにマジトーンでキレられる。半ば強引なシャニPの「失敗してでも人との距離を詰めようと言葉に出す」行動が、「人と一定の距離を取りその場に留まろうと沈黙を守る」樋口との対比の為に強調されている、という印象を受ける。

 Trueエンドは、何故樋口はシャニPに対してだけ辛辣なのか、という切り出しから始まる。スタッフや他のアイドルとは普通に接する樋口だが、それはあくまでビジネスライクな関係と割り切っている故だ。

 浅倉も小糸も雛菜も、樋口の内面に踏み込もうとするタイプではない。樋口もまた、誰かとの距離を自分から詰めようとはしない。偶然か必然か、邂逅を果たしたミスター・オールドタイプは樋口の人生においてはじめて出会う人種だったかもしれない。

 朱に交われば赤くなる。共通S2クリアコミュにおいて、そういった人種との歩み寄りを始める樋口。恐らくはW.I.N.G.優勝後*1であるTrueにおいて、プロデューサーというエンジンが彼女を引っ張り続ける間は、アイドルロードに同乗することを選んだ。彼女の変化が、幼馴染たちにどう波及するかも今後楽しみなところである。

 

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 付き合ってきた年月を考えれば当然だが、4コミュではプロデューサーが幼馴染たちの距離まで近づくことをきっぱりと拒絶する。一方で、幼馴染たちとの関係がいつまでも続くとも思っていないようだ。何せ、彼女たちはアイドルになってしまったのだから。

 変化を恐れつつも、永遠なんて望まない。樋口円香の現実主義がこれでもかと盛り込まれたシーンだと言える。幼馴染たちとの距離感は、次章以降に。

 

 カード名の解釈もしておきたい。三つの「カラ」はそれぞれ、思い出アピール名の「クレナイ」に付く「唐」、1コミュ「ニガニガ」への対比の「辛」、彼女を掴もうと足掻くエンジンことシャニPの「空」回り。とかでどうでしょう。根拠は一切ない。

 

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つけっぱのテレビにキレる樋口、めっちゃオモロい

 

 

2.1 浅倉透vs樋口円香

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そういうとこだぞ

 浅倉のコミュに共通するテーマなのかもしれないが、彼女の会話は一般的なノベルゲームのそれに比べて言葉足らずだ。それは「言葉にしなくても伝わっている」を無意識に望んでいる浅倉透というキャラクターの描写の為であるし、説明的な文章を大幅に削って、当事者同士の会話感を高めているところもあるだろう。

 故にどうしても、論拠に欠ける自分の想像の域を出ない解釈が多くなってしまうことを先にお詫びしておく。

 

 浅倉透と樋口円香は、シャニPにとっては共に掴みどころのないアイドルだ。一方で第三の壁の向こう側にいる我々からすれば、その掴みづらさは同質ではない。掴むべきものが見えてこない浅倉と、本人が隠し通そうとするために掴めない樋口は、似て非なる人物だ。

 彼女ら二人の関係は至って良好。天然気味の浅倉と気が回る樋口。樋口が一方的に世話を焼くシーンもあるが、他人の機微を感じ取ってしまう樋口にとって浅倉は、二酸化炭素濃度の低い、過ごしやすい空気なのだろう。

 

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「溶ける言葉」

 ただ、樋口はその空気の維持の為にある程度自分を抑えている。「なんでアイドルを始めたのか」、浅倉はさして気にすることもなく、軽やかにジャングルジムのくだりを話すかもしれない。それでも、樋口はその問いを飲み込む。今までのままではいられない、そんな変化を望まなかった*2

 勿論それは、守るほどの価値を浅倉との関係に見出しているということでもある。それ故に、「値踏みされることを恐れ、全力を注ぐ姿を見せようとしない樋口円香が、浅倉のちょうど良い幼馴染を演じ続けている」という構図が浮かび上がる。

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 そこに負の感情はない。今の浅倉にとって、樋口は隣にいて当たり前*3の存在だ。その当たり前は簡単に崩れるようなものではないはずだが、樋口はその維持を自分の感情より優先する。アイドルとしても見せた変化への恐れは、いつ何色に変わってしまうかもしれない透明な幼馴染への不安の反動だとでも言うのか。

 何にせよ樋口が浅倉に対してただならぬ大きさの感情を持っていることは、疑う余地はない。

 

 

 ……自分はそこそこ年季の入った百合厨なのだが、アイドルマスターというコンテンツに対して百合の価値観を持ち込むことには遠慮がある。

 樋口のそれを恋愛感情だと断じて大暴れするのは簡単だ。だが、樋口はきっとそんなに簡単なキャラクターではない。ノクチルの新たなサポートカードが出るまで、その感情の正体は保留とさせていただきたい。

 

……

 

…………

 

 

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????????????????

 樋口さん、本人やPがいないところでは浅倉のこと名前呼びなんですか???

 

 

 

2.2 福丸小糸vs樋口円香

 まどこい、めっちゃくちゃ流行っとるねえ……(6/27現在)

 きっかけは公式の供給といって間違いない。浅倉に対してもそういう一面があるが、樋口はノクチルの中では保護者然としたシーンが多い。雛菜の思考や身体が大人びていることを踏まえても、後輩らしい後輩である小糸との組み合わせが流行るのはよくわかる。樋口は思っているより童顔*4なので、小糸と合わせて少女趣味なビジュアルを楽しむ向きもあるようだ。同プロダクションには小学生も中学生もいるけど、小糸は彼女たちより幼女然としているのは何なんすかねこれ。

 

 福丸小糸は怪物揃いのノクチルにおけるキーパーソンであり、アンカーだ。彼女の語る「私がいないとダメ」というのは不安の裏返しであるが、真実でもある。小糸がいなければ浅倉は人と群れず、樋口は胃に穴を開け、雛菜のしあわせはもっと独善的なものになっていたかもしれない。

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コソ練仲間

 樋口の面倒見の良さを抜きにしても、この二人の関係には実直な努力に対するリスペクトが存在する。 ホームボイスで「努力に意味なんてない、それを褒めるのは身内だけ」と宣って見せる樋口が、意識的に小糸の「努力を褒める身内」であろうと振舞っているのは言うまでもない。

 樋口からすればこの小動物は、プレッシャーにめげずに奮闘する可愛い後輩であるし、小糸にとっての樋口は、浅倉と雛菜が自分の進みたい方向に勝手に行ってしまうタイプであるのに対し、足を止めて自分を待っていてくれる優しい先輩だ。良いコンビだと思う。

 お互いの認識はきっとそんな感じだが、二人とも内心に抱えるものがあるキャラクター。勿論不穏が向き合うようなことにはならないだろうが、挫けた時に支え合うにはやや脆いかもしれない。ただ、アイドルになったことで否が応でも変化を迫られる関係が浅倉と樋口なら、アイドルになっても関係の変化が少ないのは樋口と小糸だろう。

 高校生になっても全開のどことなく幼さを漂わせる小糸は、樋口の求める「不変」のシンボルかつアイコンだ。変わらず可愛い後輩で、という樋口の無意識の期待を小糸が裏切るビジョンは良くも悪くもなんだか想像しにくい。ユニットイベントも、恐らくこの二人はトラブルや出来事に引きずられる側だろう。

 しかしまあ、浅倉の揺らぎの恐れから不変を望んでいるみたいな解釈に前章で言及した身としては、どうしても樋口の小糸に対する寵愛は倒錯してるような気もしてくる。助けてくれ……

 

 ちょっとした余談として、ゲーム的な仕様といえばそれまでなのだが、ノクチルpSSRのリンクアピールは他のユニットと違い全員を必要としない。それぞれ無凸ライブスキルは浅倉樋口小糸雛菜浅倉→……というループの矢印の先のキャラクターがいればリンクアピールが発動する。

 これの意図するところは結構絶妙で、彼女たちの位置する頂点は正四面体ではないことの示唆のように思えてならない。もっと端的に言えば、矢印の先のキャラクターに肩入れとか依存している、そんなイメージ。

 

 とかダラダラ書いといてもし樋口がただのロリコンだったらどうしよう。二次創作の見過ぎではあるんだけど、超怖えよな。越境で果穂とかあさひに不気味なくらい優しかったら馬鹿デカい声出しちゃいそう。

 

 

2.3 市川雛菜vs樋口円香

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バチバチにやるじゃん

 ギミーくん、この四コマに樋口が出ている理由を教えてもらってもいいですか? 

 

 この章が書きたかったからこの記事を書き始めたと言っても過言ではない。

 樋口と雛菜の相性は最悪。樋口は雛菜のしあわせ至上主義を共感も実践も出来ないし、雛菜はみんなが大好きな透先輩の隣にいるのに全くしあわせそうに見えない樋口を理解不能だ。

 とはいえ険悪な仲でもない。長い付き合いで樋口は雛菜のパーソナリティをわかって(諦めて)いるだろうし、別に雛菜にとっても樋口はマイナスの存在ではない。

 近いようで遠い二人の関係は、幼馴染だから生まれ、成り立っているのだろう。先を行く浅倉を追いかけ、後からやってくる小糸を待つときはじめて、樋口と雛菜は共犯者になる。ピンとこない?うるせえ、ライブスキルの性能を見ろ。

 

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彼女なりのしあわせ

 円香先輩はとてもじゃないがしあわせな人物ではない。しかし透先輩と小糸ちゃんは円香先輩がいた方が幸せそうだ。二人が幸せな方が雛菜もしあわせだから、市川雛菜の幸福圏に樋口円香は必要な存在である。それだけかもしれない。

  だが、樋口円香に幸福を教えてあげられるのは雛菜だけに思える。少なくとも今の浅倉、小糸、シャニPには務まらない。とはいえ、教えようとも教わろうともしないのだろうけど。絶対に交わらないだけで、雛菜の持つ哲学と樋口の相性は悪くない。

 

 不仲説が囁かれるのは雛円だ。ファン同士が相容れないのも雛円。ラジオ番組『ミッドナイト・ノクチルカ』のメインMCも雛円。ナマモノ二次創作がやけに多いのはHNMD。十年後くらいのノクチル解散後にルームシェアしてそうなのもこの二人な気がする。公式から与えられてる関係性が断片的過ぎて妄想しか喋れんかった。ここは地獄だ。はやくなんとかしてくれ。

 

 

2.ex 283プロvs樋口円香

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 いずれはノクチルも越境することになる。とはいえ、樋口の越境コミュは多分一番無難なものだろう。他ユニットのアイドルに辛辣に当たるようなキャラクターでないのは、ここまで読んでいただいた皆様ならお分かりのはずだ。

 個人的に気になるのは先輩相手の樋口。シャニの高校卒業済み勢は基本的に面倒見と人当りが良いが、樋口より心理的なパーソナルスペースが狭そうな人は多い。それに対してある程度融和する姿勢を見せるのか、あるいはやはり一定の距離を保とうとするのか。

  大崎姉妹との組み合わせは既にいくつかのイラスト・漫画を目にする。そりゃあ勿論浅倉のフォローが出来る女に甜花ちゃんなど朝飯前だ。ことゲーム内でも、高メンタルを維持したいアルストロメリアとpSSR樋口のライブスキルの相性は良い*5。そして甘奈は曇るだろう。ひぃん。

 

 

盤外編

3 オタクvs樋口円香

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信頼度Level Up!!(ほんとか?)

 樋口円香はバズった。

 実装当日にインパクトのあるスクショがSNSを駆け巡り、アクの強いキャラとシナリオが、Pドルもカプ厨も取り込んでみせた。登場直後で注目度にバフがかかり、アイドルロードが走りやすいViだったのも相まって、Pカップのボーダーは地獄と化した*6。いったい何が、樋口をスターダムに導く。

 

 

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担当

 樋口円香は、俺たちの待っていたキャラクターだった。主語が大きいと感じるなら、”たち”を消してもらって構わない。少なくとも、俺にとってはそうだった。

 才能があって、陰では努力家で、弱さを見せようとしなくて、反動で当たりがキツくて、身内にはベタ甘なのに、主人公のことが嫌いで、自分のことも嫌いで、最後には主人公も自分もほんのちょっと認めてくれる。そんなヒロインを待ち焦がれていた。そして、そんなヒロインのサクセスストーリーを緻密に描写してくれるコンテンツを信じていた。

 

 樋口に対する感情はきっと「尊い」ではない。それをかつて、「萌え」と呼んだ。

 結局俺たちは皆、ミスター・オールドタイプ・オタクだったんだ。

 

  さよなら、透明だった僕たち。

 

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よし、楽しく話せたな

 

 

 

 

 

(2020/10/22 追記)

 樋口のプラチナ称号取れました、やったー!

 

 

 

*1:【カラカラカラ】樋口円香のコミュの時系列に関しては諸説あるようだが、自分は順番通りと判断する立場をとる。4コミュにおける樋口の価値観の表明とPの最初のモノローグはある程度の時間の経過を示唆しているし、少なくとも、オーディション後コミュやカード3コミュで徹底的に現地解散を要求していた時期に対して、車で送迎されているTrueエンドは後の出来事であるとみなすのが妥当ではないか

*2:保守的な沈黙は、ピックアップガチャのポエムや信頼度Lv11でも繰り返し語られる、樋口円香の最重要哲学だ

*3:シナリオ内でもそうだし、pSSRの性能までその通りとは恐れ入る

*4:Pカップで一日17時間樋口の顔見てたら気付いた

*5:自分のグレフェスユニットはViルスト+浅倉樋口

*6:加えて、Pカップ走るような人間は本質的にマゾヒストであり、樋口Pもやはり潜在的にマゾヒストが多いためではないか、という仮説を立てている